トウヨシノボリ

トウヨシノボリは頬や体側に目立つ模様がなく、特にオスの尾鰭付け根がオレンジ色になるのが特徴です。中流から下流の流れのある川底に見られますが、農業用溜池や水路など流れのない環境にいることもあります。実はヨシノボリ類の分類は複雑で混乱しており、特にトウヨシノボリは謎が多くよくわかっていません。そのため流水のトウヨシノボリと止水のトウヨシノボリは別の種類の可能性もあります。筑後川流域でも「トウヨシノボリ」は広くみられますが、分類学的にどういう位置づけにあるのかはよくわかっていません。

トウヨシノボリ
トウヨシノボリのオス(福岡県産)
トウヨシノボリ
トウヨシノボリのメス(熊本県産)

カワヨシノボリによく似ていますが、野鳥川や小石原川では同所的に生息しており、区別が困難です。

なお、ヨシノボリ類は腹ビレが変化してできた吸盤を持っており、その吸盤で川底の石にへばりつき、急流にも耐えます。「吸盤を使って葦の枝を登る」ことからヨシノボリの語源がありますが、そのような個体を著者は見たことはありません。

目次