
日本の在来淡水魚の中でもっとも派手な種は何か?と問われれば、筆者はこのウグイを挙げるでしょう。繁殖期には美しい赤いラインが体全体に婚姻色として現れます。しかも、オスもメスもです(普通の淡水魚はオスしか婚姻色は出ませんよね)。また、コイ科魚類の中では珍しく、普段は海で暮らしていて産卵期に川を遡上する個体群も知られています。ところが一生を淡水域で過ごす個体群も多く、なかなか謎めいた魚です。食用魚としても知られ、きわめて美味な時期もありますが、一方でとても不味い時期もあり、その点も謎めいています。
筑後川流域では中流域から上流域でみられますが、流域全体ではあまり多い魚ではありません。実は九州北部ではたくさんいる場所とそうでない場所があり、分布の仕方も予測不能です。


